特にくすぐり同人誌を作る時に気を付けるべき、わいせつ物の規制

この記事の所要時間: 341

くすぐり創作をネット上にアップする、同人誌として配布するなどの際、性的な描写があったらR-18指定にすることが大切です。これは青少年保護育成条例によるものです。

参考:くすぐり創作者なら気を付けたい、エロと非エロの境界線

しかし、「R-18にさえすれば、どんなものを描いても良い」というわけではありません。このことについて、同人誌即売会の運営や印刷会社など、各組織が創作者にたいして警告を発しています。

過激な描写によって逮捕者が? その原因は刑法175条

何となく書いて出した同人によって、創作者が逮捕されてしまう恐れがあります。これは刑法175条に書かれている次の文章が原因です。

(わいせつ物頒布等)
第百七十五条  わいせつな文書、図画、電磁的記録に係る記録媒体その他の物を頒布し、又は公然と陳列した者は、二年以下の懲役若しくは二百五十万円以下の罰金若しくは科料に処し、又は懲役及び罰金を併科する。電気通信の送信によりわいせつな電磁的記録その他の記録を頒布した者も、同様とする。
2  有償で頒布する目的で、前項の物を所持し、又は同項の電磁的記録を保管した者も、同項と同様とする。

つまり、わいせつ物を配ったり、見せたりすることで逮捕されてしまうということです。これは、紙媒体の同人誌だけでなく、デジタルデータでも同じです。

また後半の文章によると、該当するわいせつ物を売るために所持している、つまりは販売サイトなども同じ罪に問われるようです。

実際に、商業誌の世界では逮捕者も出ています。ここでは、陰部のモザイクが薄すぎたことが問題になっています。

わいせつ物とは何なのか? その判断は”とても”曖昧

それでは、どれぐらいモザイクが薄ければわいせつになるのでしょうか? また、他にもわいせつと見なされるものはあるのでしょうか?

実は、「わいせつ」の定義は法律上存在しません。また、過去の裁判で次のように言われたそうですが、やはり明確なボーダーを決められるものではありません。

つまり、極めて曖昧です。

<『わいせつ』の定義と判断基準の3要件>
あ 『わいせつ』の定義

『い』の3つの要件を満たすもの
い わいせつの3要件

ア 徒に性欲を刺激・興奮させること
イ 普通人の正常な性的羞恥心を害すること
ウ 善良な性的道義観念に反すること
※最高裁昭和26年5月10日;サンデー娯楽事件

出典:http://www.mc-law.jp/keiji/23610/

くすぐり創作の時に気を付けたい3つのこと

それでは、くすぐり創作を作る時はどのようにすれば良いのでしょうか? 以下で対応策として考えられる3つをご紹介します。

規制事情をリアルタイムでキャッチする
商業誌の世界では、モザイクをはじめとする修正の範囲を広げる、もしくは濃くするなどして対応しています。同人でも、それを真似すれば「とりあえずは」安心して良いでしょう。

ただし、この事情はリアルタイムで変わっていくため、逐一ニュースをキャッチしておくことが重要です。

最初から安全な創作をする
最初から過激な表現を避ければ安心ですね。上記の逮捕事件にもあるように、特に陰部の表現が問題視されることが多いようです。

くすぐりフェチ向けの作品なら、腋の下や足裏、脇腹などでも十分魅力的な表現ができる点はせめてもの救いでしょうか。
(もっとも、ずっと安全だという保証はありませんが)

同人誌には奥付を入れる
特に同人誌を発行する場合、責任の所在を示す奥付を付けることが重要です。これには次のような情報が入っています。

・本のタイトル
・発行日
・発行サークル、著者名
・連絡先
・印刷会社

意識が向かない部分ですが、既存の同人誌を見てみると意外と記載されているもの。これがないと、悪意がなくても「責任者を明かせないような危険な本なのか」という疑いを掛けられてしまうそうです。

同人活動によって逮捕されたという事例はあまりありません。そのためほとんどの方は他人事のように考えていますが、実は身近な問題だということを十分承知しておく必要があります。

特にイベントに参加する時はトラブルにならないよう、運営元や印刷会社の注意事項をよく読みましょう。

コミケの例